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家庭用コンロ
解説テキスト

【状況】
昔はガス式しかなかった家庭用コンロ。最近は電気を使ったIH式も普及している。
地球環境にはどっちがいいの?

【分析】
IH式のコンロの下にはぐるぐる巻きにしたコイルがあり、そこに電気を流すと磁気が発生する。このコイルの中やコイルに隣接したところに金属を置くと金属も磁力線の影響を受けて電流が流れる。金属が、鉄のように電気抵抗が大きいと、この電流が流れることによる電気抵抗から熱を発する。これを電磁誘導による加熱(誘導加熱)という。IH式コンロでは、使った電気のうち80〜90%が熱になるため、40〜50%だけが鍋を熱することができない(残りはまわりの空気を熱している)ガス式と比べて、効率が非常によいといえる。
しかし、そのことですぐに地球環境にいいとはならない。
なぜなら、家庭で使う電気はもともと発電所で天然ガスや化石燃料を燃やして作っている割合が多い。この火力による発電効率はガス式コンロと同じで40%ほど!さらに電線を流れて家庭まで来るのにロスが出て、IHコンロで熱になるまでに効率はさらに30〜40%に落ちる。しかも、鍋などが鉄のように電気抵抗が大きい材料でない場合、さらに何十%か効率が落ちる。
だから、総合的にはガス式の方がIH式よりも効率的で地球環境にはやさしい!

【結果】
IH式が本当に環境にやさしくなるためには化石燃料を燃やして電気を作る火力発電ではなく、もっと効率のいい原子力発電で電気を作る必要がある。
であるから現状では、ガス漏れや火事の心配がなく手入れも簡単だけど地球にやさしくないIH式か、地球環境にやさしいガス式かの選択になる。


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